今だけはバイバイ、サンキュー。

変わりのない日々、
人の少ない電車に揺られ、家に帰る。
君が好きだった、端っこの優先席に座る。
高さを合わせた僕の肩をまくらに、
君はよく眠る。
僕はいつも、反対側の窓に映る、
君の寝顔を見ていた。
だけど今映る影は、
暗い顔してる冴えない僕、
1人だけ。
違うのは、たったそれだけ、
たったそれだけのこと。
たったそれだけのことなのに、
この気持ちは一体なんなんだろう?
その答えは、本当は、今の自分が一番知っている。
だけど、
君と逢えなくなってしまった今となっては、
その答えがなんだったとしても、
どうしようもない事だし、仕方がない。
それは「逃げ」なのかもしれない。
だけど、いつかまた必ず逢える時が来る。
だから今は、そのときのために、
その窓の奥の、
流れゆく景色を見ることにしよう。
窓の奥の景色は、あの頃と何も変わらずキレイだ。
いつか、きっと。
だけど、だからこそ、今は、
今を頑張るしかない。
流れゆく景色にチラリと見えた僕の影は、
あの時よりも少し、力強く見えた。

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